ある日、隣の診察台での妊婦さんと副院長のやりとりが聞こえてきました。
「羊水検査」を申し込むか迷っている妊婦さんに副院長が怒った理由とは?
羊水検査はしなかった
私は羊水検査をしませんでした。
理由はリスクの説明を受けて怖くなったからです。
怖いというのは
「検査により、流産してしまう」意味だけでなく、もし陽性だった場合「お腹の子を中絶する選択があるのか?」という意味もです。
結果がわかる頃にはもっと形ができているであろうお腹の中の子。
すでに愛おしいと感じている反面、障害があった場合すでにシングルマザーとなってしまった私に「育てていけるのか?」。そんな思いから出生前診断を考えていましたが、この2つの怖いから断念しました。
受けたかった理由に金銭面の不安もあったという事で、
妊娠中にダブルワークをして貯金をしていき、子父にも金銭面で援助を受ける事でなんとか折り合いをつけました。
他にも、区の支援などもたくさん調べて、不安を払拭しました。
隣の診察台で行われたやりとりに仰天
そんな経緯があり、羊水検査をパスした私の前で行われた出来事に仰天する事がありました。
妊娠8ヶ月。
順調に育っている安心感を味わっていると、カーテンレールで仕切っているだけの隣の診察台に副院長がいました。
受診している妊婦さんは32歳、シングルマザー、会社員という事でもし陽性だった場合は中絶するとの事。
理由も「育てられる自信がない」というものでした。
病院によって検査の仕方が違いますが、私の出産した病院では妊娠5ヶ月から検査が可能で「中絶するため」ではなくあくまで「備えるため」だけに検査するスタイルでした。
これには提携している病院に人工授精など妊活に精力を注いでいる事も関係しているようです。
このため、副院長は「陽性の場合、中絶」を選択する妊婦さんに激怒していたのです。「そんな覚悟もなく生むのか?」「お腹の子をなんだとおもっているのか?」と。
私に数分前まで優しく微笑んでくれていたのは誰だったの…と仰天。
結局、その妊婦さんはその時の診察では諦めて帰って行きました。
もし、羊水検査をするのならば中絶や検査に関して幅広く受け入れている病院で受診する事をオススメします。
羊水検査には否定的な意見が多い
実際、SNSなどを見ていると羊水検査には否定的な人が多い印象です。
出生前診断で胎児が障害をもっていると知った時、親は「なんで自分だけ……」と感じるらしいですね。
— 奴隷 (@doreidesuu) 2020年3月26日
一つ質問なのですが、子供を作る時にそういった可能性は考えていなかったのですか?子供を作ることは、その子供が生まれることで発生するいかなる不条理に同意するということですよね???????
否定的な意見の中に多いのは「育てる自信はない」から中絶。「それでいいのか?」という事です。
実際に、中絶を選択する人が多いのです。
新出生前診断:羊水検査後陽性53人中絶 3500人解析 http://t.co/ya6f2EokY8 「新型出生前診断(NIPT)の臨床研究で、診断結果が陽性反応だった67人のうち、その後の羊水検査などで陽性が確定した少なくとも54人のうち53人が中絶を選んでいた」
— お京 (@lesharicots) 2013年11月22日
一方で、海外では羊水検査は当たり前に行われているところもあります。
日本って出生前診断大騒ぎじゃん。倫理的にいいいのみたいな。イギリスはそんな議論ないんだよね。ダウン症の検査も有無を言わさずやるの当たり前だし。あとさ早産になりそうな人もあんまとめないわけ。それ弱い子供だから仕方ないのよという感じね。医療費無料だから生まれてこないようにしてるわけ
— めいろま (@May_Roma) 2020年4月27日
台湾では妊婦がダウン症検査をするのが当たり前のこと。
— アンチ チャイナチ学院 (@AntiChinazi_jp) 2020年4月28日
選別とか倫理的な話でもなく、妊娠は元々リスクが伴っている事だから。34歳↑はダウン症確率が1/460だから台湾では保険適用。
私の妹がダウン症なのだが、昔母がヨーロッパを旅行した時に、「ダウン症が全然いない」って驚いていた。当時から命の選別は行われていたらしい。彼女は、私が妊娠した時に、「もし流産しそうになったら、絶対に止めてはいけないよ」と強く言っていた事を思い出した。今は亡き母の思いやりだったんだ。
— CK-chan (@CKchan50459381) 2020年4月28日
羊水検査は本当に悪なのか?
この羊水検査にはもちろん正解はないし、他者がどうこう言うものではありません。
育てられないと確信していたり、トラウマがあったり人によってさまざまです。
私は「陽性だとしても、どうせ堕ろす事はできない」、それならば精一杯愛すしか道はないという思いに至ったわけですが、実際に障害のある子が生まれたらどうだったかはわかりません。
私の第一子出産はそういった考え方や覚悟の大事さ・多様性を考えさせられる体験をさせてくれました。
PMS、偏頭痛、ヘルニア…さまざまな不調と戦いながらシングル子育てに奮闘。
妊娠発覚までテレビ業界で月400時間労働→発覚後定時部署に移動→出産後強制退社→ITとコンビニの仕事掛け持ちで生計立てる。
神経質なくせに超ズボラという性格の持ち主★洋服のタグは紙はちぎって他はつけっぱなし。
2019年 保育士試験合格!
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