赤ちゃんの肌は荒れやすく、ネットで調べてもなかなか安心できませんよね。
私の息子は現在3歳を過ぎましたが、生後1ヶ月頃からひどい皮膚炎を起こしていました。
その時に調べたり通院して分かった事をまとめます。
しゃべれない子どものかゆみ、本人はもちろん親御さんも辛い思いをしているのではないでしょうか?
まずは簡単な基礎知識である乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違いを説明していきます。
新生児痤瘡
【出やすい箇所と症状】
生後1~2ヶ月の間に顔面にみられるニキビのようなぶつぶつ
→適切なスキンケアを行うことで自然に治ることがほとんどですが、炎症が強い場合は一時的に塗り薬を使うこともあります。
乳児湿疹
乳児湿疹というのは生後数日以降〜生後6ヶ月の赤ちゃんの顔や体に出てくる湿疹のことで、新生児痤瘡や乳児脂漏性皮膚炎なども含まれます。
大体が1歳ぐらいで引きますが、1歳半まで長引くケースもあります。
【出やすい箇所と症状】
ほっぺや口の周り、あごに赤いプツプツやカサカサする湿疹
→授乳後に口のまわりをきれいに拭く、入浴のときによく泡立てたせっけんで顔を洗う、保湿剤やワセリンなどを薄くつけておくと自然に治っていく事が多い。
脂漏性湿疹
【出やすい箇所と症状】
◾️硬くて黄色いかさぶた状の湿疹が眉や髪のはえぎわなどにできる。
◾️少し赤みがかっていたり、発疹のようなものができる
→清潔を心がけているうちに自然に治っていきます。
※耳、まぶた、鼻、足の付け根にでてくることもあります。
感染することはなく、一般的に痛みや痒みを伴うものではなく、
痕が残らないと言われています。
子どもの肌がじゅくじゅくしてくるとアレルギーではなくまずは脂漏性湿疹と診断されます。
頭の皮が剥けてつるつる!?
生後2ヶ月から皮がめくれはじめ、髪の毛が半分以下になりました…。(画像参照)
この皮やかさぶたの事を「乳痂」と言います。
【出やすい箇所と症状】
生後1か月から生後3か月ころに見られる乳児の眉や、耳の裏、頭皮、瞼、頬などに生じる黄色がかったベトベトした鱗状、堅いかさぶた状のもの白い皮が向けたりします。
頭の黄色いフケは皮膚の新陳代謝が活発なこの時期特有のフケの一種です。
→頭のほかに汚れやすいところに、耳の後ろ、首回り、わきの下があり、肌の間なども泡を使って指の腹でよく洗ってあげてください。生後3か月を過ぎると、これらの部位の汚れやすさは無くなっていきます。
⇨入浴する30分くらい前に、ベビーオイル、つばき油などの油分をかさぶたの部位に染み込ませるようにしてふやけさせてから、お風呂でキレイに洗ってあげるとだいぶキレイになります。
ぺりぺりとめくって取れますが、強くこすって一度に取ろうと思ってはなりません。
毎日少しずつ無理なく取っていけば、1〜2週間くらいできれいになります。
頭がツルツルになってしまったけど…生えてくる?
息子は一度頭の皮が全て剥けてつるっつるになりました。
でもきちんと1歳過ぎで生えてきましたので、心配ありません。
大きくなっても続く?
乳児脂漏性皮膚炎 は2~4歳の幼児期頃に見られることもあります。
2~3ヶ月ほど症状が見られますが、1年以上続くケースもあります。
シャンプーやクリームを使ってケアをしていると自然に落ち着いてくるケースがほとんどです。
脂漏性湿疹の原因は何か?
乳児脂漏性皮膚炎の原因は知られていません。
妊娠中に母親の妊娠ホルモンがお腹の赤ちゃんに影響を与えた結果、皮脂腺や毛包で皮脂が分泌過多となり、皮膚細胞が詰まってしまうことが原因とも言われています。
さらに、皮膚の常在菌であるマラセチアが皮脂内部で細菌とともに繁殖していくことが原因であるとも考えられています。
【衛生問題】
衛生的問題で発症の原因ではなく、仮にそうだとしたらアレルギー性皮膚炎となる。
【アレルギーの問題】
アレルギー=脂漏性皮膚炎
という結びつきはないと言われています。
湿疹は皮膚の下の炎症です。
生まれつき皮膚が弱い子どもでは、さまざまな刺激が皮膚の下にまで伝わりやすいので乳児湿疹を作ります。
アトピー性皮膚炎
かゆみを伴う湿疹がよくなったり悪くなったりを繰り返すことが特徴で、ジュクジュクしてくることもあります。
生後3カ月を過ぎても、かゆみを伴う湿疹を繰り返す場合はその可能性が疑われます。
乳児湿疹はかゆみを伴わないのでかゆがる場合はアレルギー性である事が多いです。
【アレルギーの種類】
赤ちゃんの場合、主に食べ物に対するアレルギーで起こることが多いです。
アトピー体質の場合はもともと肌のバリア機能(防御機能)が弱いために、食べ物とは関係なく湿疹が現れることもあります。
他にも、動物やほこり、花粉、カビがなどがあります。
後ほど書きますがこれらのアレルギーは血液検査によって判明します。
アレルギー性皮膚炎の原因
もともとアレルギーの素因があって起こるものを「アトピー性皮膚炎」といいます。
アレルギーの素因って?
家族にアレルギー体質(アトピー性皮膚炎やぜんそく、アレルギー性鼻炎など)があることです。
アトピーの診断は何歳から?
アトピーと診断されるのは湿疹がひどくても、本当のアトピーになるかどうかは1~2歳まで経過を見ないと分かりません。
アトピーでも乳児湿疹でも対処の仕方は変わらないです。
実際の症状と治療法
実際にアレルギーだった息子はどんな乳児期を過ごしたのか、画像付きで説明していきます。
生後1ヶ月
お母さんのお腹にいるときのホルモンの影響で、皮膚の脂肪分が多いため、にきびのような湿疹ができたり、脂漏性湿疹と呼ばれる黄色い湿疹ができることがあります。
【症状】
ニキビのようなものができはじめたので「乳児湿疹だ~!」と呑気に思っていました!
しかし、生後1ヶ月半あたりからじゅくじゅくし始め皮膚科と小児科を受診。
【治療】
脂漏性皮膚炎かもしれないがまだ決めれる段階ではないと診断。
とにかく清潔を保つこと、を徹底する。
生後2ヶ月
【症状】
生後2ヶ月を過ぎた当たりからさらにひどくなり、痛々しい程に。
服の繊維が張り付き、ほっぺからは常に膿が出ている状態でした。
【治療】やっと粉薬を飲めるという事で、処方していただきました。お水で溶かして舐めさせていました。
生後5ヶ月
【症状】
徐々に皮膚の脂肪分が少なくなり、乾燥してきます。
特に乳児の皮膚は薄いため、水分が蒸発しやすく、ガサガサしてきます
【治療】粉薬を
生後6ヶ月
【症状】
粉薬で落ち着いてきたものの、かゆみからの夜泣きや顔の腫れが引かず、月に2回通院。
【治療】
生後6ヶ月から使える「ザイザル」という飲み薬を使用
これは甘いシロップで喜んで飲んでくれます。
ザイザル:朝晩1日2回 2.5ml
リドメックス:朝晩1日2回 赤みの強い部分に
ヒルロイド:朝昼晩1日3回 全身へ
生後8ヶ月
【症状】
赤いポツポツとした湿疹とほっぺの赤みが強い。
季節の変わり目でガサガサ肌に。
【治療】
生後6ヶ月と変わらず、飲み薬とヒルロイド、ステロイド(リドメックス)を併用
ザイザル:朝晩1日2回 2.5ml
リドメックス:朝晩1日2回 赤みの強い部分に
ヒルロイド:朝昼晩1日3回 全身へ
1歳〜
後が残ってはいますが、だいぶキレイになりました。
【治療】
生後6ヶ月と変わらず、飲み薬とヒルロイド、ステロイド(リドメックス)を併用
ザイザル:朝晩1日2回 2.5ml
リドメックス:朝晩1日2回 赤みの強い部分に
ヒルロイド:朝昼晩1日3回 全身へ
2歳〜
2歳は夜のかゆがりが頻出しましたが肌自体はキレイに保たれていました。
遊び場や砂場は湿疹が出てしまうように。
【治療】
2歳からは薬の回数を減らしました。
ザイザル:夜1日1回 2.5ml
リドメックス:朝晩1日2回 赤みの強い部分に
ヒルロイド:朝晩1日2回 全身へ
小学生までは乾燥は大敵
もともと乳児湿疹の強かった子どもは、皮膚が弱く、水分がなくなりやすいので乾燥したがさがさした肌になりがちです。
冬季には、気温が下がることで皮膚の血流が減ること、空気が乾燥することなどで、乾燥肌がひどくなります。
乾燥するため、かきむしってしまう子もいるようです。
⇨ワセリンやベビーオイルなどを塗る回数を増やす
固形石鹸ではなく泡石鹸がよい
この体質は小学生までは続き、中学生などの思春期には油分などが多くなってくるので逆にニキビなどが悩みとなるかもしれません…。
皮膚は繊維が網の目のようになった構造で、皮膚が弱い子どもはこの網の目が粗ため、乾燥しやすいとされています。
大きくなるにつれ、網の目はしっかりしてきます。
かゆみは三大苦痛の中のひとつ
かゆみは我慢など到底無理、三大苦痛のひとつとされています。
それを生後1ヶ月の時から体験していた息子はどんなに辛かったか…。
引っかき傷は危ないし、余計荒れるだけだしでつい手を止めてしまいがちですが手を止めて我慢させるのは拷問と一緒だそうなのでやめましょう。
私はこれを皮膚科の先生に言われ大ショックを受けました…。
夜泣きの原因
息子は夜泣きがとてもひどくてママの睡眠時間は1日2時間を分けて取っている、というより寝落ちして数分後目覚めてを繰り返していました。
数年経った今、よく考えると体が痒くて泣いていた時も多かったのではないか?と思います。
石鹸の選び方
じゅくじゅくした皮膚疾患の場合、悪玉菌の黄色ブドウ球菌が原因な事が多いので菌を消す作用のあるものを選びましょう。
私が病院に通っていて先生に勧められた石鹸は「コラージュフルフル」。
【コラージュフルフル】
普段よく耳にする「雑菌」や「バイ菌」とは、「真菌(カビ)」や「細菌」のことをさします。
菌それぞれに違いがあるので、細菌を抑制する殺菌成分に加え、カビの増殖を抑制する成分ミコナゾール硝酸塩を配合しました。
ピンクと水色がありますが、価格や成分は一緒ですよ!
拭き取り方
息子は常に膿が出ていて洋服などの繊維が張り付いてしまったり、膿のかたまりができたりしてしまうので数分に一回拭き取りをしていました。
※絶対にしてはいけない!
洗浄綿と書かれているものはアルコールが入っているので拭き取りしてしまうと逆に肌が荒れてしまいます。
水のみでできたコットンやヒルロイドなどで拭ってあげましょう。
ステロイドについて
ステロイドとは、副腎(両方の腎臓の上端にあります)から作られる副腎皮質ホルモンの1つです。
ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用があり、さまざまな疾患の治療に使われています。副作用も多いため、注意が必要な薬です。
ステロイド入りの薬は使わない方がいいの?
ステロイド入りの薬は怖いとか、なるべく使わない方がいいとかよく聞きますよね。
しかし、荒れてしまった肌は細菌を完全に消滅させてあげた方がいいので中途半端に使用するならしっかり治りきるまで使用した方がいいと言われました。
幼少期に黄色ブドウ球菌を肌に残しておくと、成人しても続く事あります。
⇨成人のアトピー患者は黄色ブドウ球菌に対する抵抗力を作りにくい
ステロイドを塗っても塗らなくても大きくなれば最終的に治るというのは同じですが、塗らない場合には痒みのコントロールが困難に。
皮膚炎がひどいと、アレルギーを作りやすくなってしまいますので赤ちゃんの痒みを抑えて、皮膚のコントロールをうまく出来るようにする事を優先させた方がいいそうです。
洋服
体温の上昇はかゆみを引き起こす要因のひとつになりますので注意です。
10月生まれなので荒れ始めの生後1ヶ月〜4ヶ月は寒い時期だったのでついつい厚着をさせてしまっていました。
皮膚科でもう一枚少なくしてみてくださいと言われ試したらひっ掻く回数が減りました。
母乳は影響する?
ネットなどでは母乳の影響と書いてあり、聞いてみたところ関係がないので授乳は続けていいそうです。
それでも脂っこいものなどを食べた後のドロドロとした母乳の時はひどい気がしてなるべく控えていました。
アトピーに季節は関係する?
寒い時期に産まれた子どもは、暑い時期に産まれた子どもよりアトピーが多いのだそう。
アトピーの湿疹は冬にガサガサとしたりと乾燥により悪化します。
⇨乳幼児のアトピーの管理は、皮膚の保湿を特に気にかけましょう。
乳児・幼児のアレルギー検査
【血液検査】
湿疹は皮膚が弱いからですが,卵や小麦などの異物が皮膚から侵入すると,皮膚の下のリンパ球がアレルギー抗体を作ります。
皮膚でアレルギー反応をどの程度起こしているかは血液検査でTARCという物質を測定する事で調べることができます。
※TARCについて少々説明しておきます.
小さい子どもさんの体の中には幼弱リンパ球がいます.リンパ球はその後成長して,正常リンパ球になるのですが,皮膚炎がある子どもさんでは,皮膚の上でアレルギー反応を起こし,アレルギーのリンパ球が作られます.アレルギーリンパ球がどのくらい作られているかを示す指標がTARCです.
TARCは,年齢が大きくなり皮膚が強くなると自然に下がってきます.これは,小さいときほどアレルギー体質ができてしまうということを示しています.
【アレルギー検査はいつから?】
生後4ヶ月頃まで強い湿疹があれば、離乳食を進めるためにもアレルギー検査を受けておく事もできます。
※アレルギー検査を過剰に意識しないで下さい!
赤ちゃんでアレルギーの血液検査を行うと、ほとんどの子どもさんで卵やミルクに軽く反応が出ます。これらは意味のない反応であることが多く、食べさせていると自然に消えてしまいます.逆に除去を続けると残ってしまいますので注意が必要です.
てっきり食べさせないための検査だと思ってたけど逆なんですね…
【食物アレルギーの症状】
・30分~1時間以内に口の周りが赤くなる
・蕁麻疹がでる
・お腹がゆるくなる(下痢)
・嘔吐
・咳
・喉の異物感
【正常な反応を見るためなら2歳以降がおすすめ】
上記であるようにほとんどの子がアレルギー反応が出たりする場合もあるので、正常な反応をみるのなら2歳からの接種を勧められました。
(血も取りにくいと言われました…。)
【アレルギー検査のやり方】
検査自体は至って簡単。
腕から血液を抜いて、一週間後に結果が出ます。
病院によってはアレルギー検査の項目が選べるので決めておくといいかもしれません。
・花粉
・カビ
・ホコリ、ちり
・食べ物
・犬、猫
など内容はさまざま。
息子は上記のものを受けて、
・花粉
・ホコリ、チリ
・犬猫
に反応が大きく出ました。
他にも、こんな検査の種類があります⬇︎
39項目測定できるセット検査 VIEW39
一度に39項目測定できるセット検査 VIEW39を行なうことができます。(通常は13項目まで)39項目のアレルギーの原因が1度の血液検査でわかります。
・ヤケヒョウダニ ・ゴキブリ ・カモガヤ ・アスペルギルス
・ハウスダスト ・スギ ・猫 ・ヒノキ ・ブタクサ
・マラセチア ・犬 ・ハンノキ ・ヨモギ ・ラテックス
・蛾 ・シラカンバ ・アルテルナリア
・卵白 ・大豆 ・カニ ・鮭 ・オボムコイド ・蕎麦
・キウイ ・サバ ・ミルク ・ゴマ ・りんご ・牛肉
・小麦 ・米 ・バナナ ・鶏肉 ・ピーナッツ
・エビ ・マグロ ・豚肉
アレルギー検査の費用
検査費用は3割負担で約5000円。
ワクチンの接種
アレルギーのある人でも、ほとんどのワクチンは安全に接種できます。
アレルギーの子どもは感染に対して弱いため、カゼを引きやすい傾向にあったり、感染してしまう可能性も高くなりがちです。
断られる場合もある?
接種部分があまりにも荒れていたりする場合は断られます。
きちんとステロイドで治してから注射を受けていました。
ママのメンタル
初めての育児、初めての混乱ともいえるこの湿疹問題。
私はイベントでも顔は腫れたり荒れていたりしているし、
夜泣きでも精神を削られ…
いつ目を引っ掻くかわからないので夜は寝落ちの数分しか寝ていませんでした。
ノイローゼにもなりましたが、薬をきちんと服用するようになって少しづつ改善していく事がわかり、徐々に自分にも余裕ができるようになりました。
ママも子どもも辛い試練となりますが、信頼できる先生を見つけて薬を怖がらずにきちんと治療していく事が大切です。
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