納豆で死亡リスクが低下!?研究結果をまとめて見たよ

子育て・レジャー

納豆などの発酵食品を1日50g、1パックを食べると死亡リスクが10%も低下するというデータが発表されましたね。
納豆好きの我が家にとっては嬉しいお知らせとなりました!なぜ納豆が?納豆以外は効果ないのか?を調べてみました。

納豆の死亡リスクについての研究データの出所と概要

このデータは、国立がん研究センターが発行しました。国立がん研究センターは
「私たちは、いろいろな生活習慣と、がん・脳卒中・心筋梗塞などの病気との関係を明らかにし、日本人の生活習慣病予防と健康寿命の延伸に役立てるための研究を行っています。」として日々研究を重ねている機関です。

調査内容
【年代】40代~70代 男女
【規模】約9万人
【期間】1995年~約15年 まで追跡した調査結果にもとづいて、大豆食品、発酵性大豆食品摂取量とその後の死亡リスクとの関連を調べた結果を専門誌で論文発表
【対象地域】岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部、東京都葛飾区、茨城県水戸、新潟県長岡、高知県中央東、長崎県上五島、沖縄県宮古、大阪府吹田の11保健所

https://epi.ncc.go.jp/jphc/825/8437.html

総大豆食品・ 発酵性/非発酵性大豆食品・各大豆食品(納豆、味噌、豆腐)の摂取量を計算し、等分に5つのグループに分け、その後、平均約15年間の死亡(総死亡・がん死亡・循環器疾患死亡・心疾患死亡・脳血管疾患死亡)との関連を男女別に調べました。分析にあたって、年齢、地域、肥満度、喫煙、飲酒、身体活動、糖尿病(または服薬)の有無、降圧薬服薬の有無、健診受診の有無、月経状況(女性のみ)、ホルモン剤の使用(女性のみ)、コーヒー、緑茶、魚類、肉類、果物類、野菜類、総エネルギー摂取量で統計学的に調整し、これらの影響をできるだけ取り除きました。
 

大豆は効果がないの?

今回の研究では発酵性大豆食品の摂取量が多いほど総死亡リスクが低いという結果で、
総大豆食品摂取量は、死亡との明らかな関連は見られなかったようです。
大豆にはたんぱく質や食物繊維、ミネラル、イソフラボンなどの様々な成分が含まれ、特に納豆や味噌といった発酵性大豆食品は加工中にこれらの成分の消失が少なく、加えて発酵による効果があります。

あくまで発酵させたもの、に効果があるようですね!

発酵って何?

では、なぜ発酵の方が効果があるのか?不思議に思いますよね。

発酵とは

「細菌、酵母、カビなどの微生物によって物質が変化し、それぞれ特有の最終産物を作り出す現象」のこと。

酵母や菌を用いて、新しい食品をつくることで、微生物によって作られる、調理法の一つです。

効能

・食材の栄養を分解

・食べやすくなる

・消化吸収を助ける

・栄養価が上がる

・腸内環境を整える

納豆は栄養価が上がる

納豆は煮大豆を納豆菌が発酵させてできる。

発酵の過程で大豆には存在しない酵素・ナットウキナーゼをはじめ、多様な栄養素が生成されます。

なち
なち

納豆、最強…。

納豆以外でもいいの?

個々の大豆食品のうち納豆、味噌、豆腐について死亡リスクとの関連を検討してくれました。

【納豆】

男女ともに摂取量が多いほど死亡リスクが低下

【味噌】
女性は摂取量が多いほど死亡リスクが低下
男性はその傾向が見られなかった

【豆腐】
男女ともに低下の傾向はみられませんでした。

なち
なち

なぜ豆腐は効果が見られなかったの?

豆腐は豆乳を煮てそこに苦汁を加えて凝固させたもので、製造過程で微生物による発酵作用は全く受けていないため、発酵食品ではないからです。

【大豆を使った発酵食品】

◇大豆を使った発酵食品

大豆を使った発酵食品は発酵することで保存性が高まり、香り、味、旨味が増すのはもちろん、栄養価も高まります。
◼️味噌
◼️醤油
◼️納豆
◼️豆乳ヨーグルト
→豆乳を乳酸菌で発酵させたヨーグルトです。

なち
なち

毎日摂取を考えるなら納豆や豆乳ヨーグルトがいいんだね!

納豆を食べると死亡リスクの低くなる理由

なぜ納豆の摂取量が多いほど死亡リスクが低いのか?
→循環器疾患の死亡が低下が要因なようです。

※死因第1位のガンの効果はない
総大豆食品、発酵性・非発酵性大豆食品、各大豆食品の摂取量はいずれもがん死亡との関連は認めませんでした

循環器疾患とは?

脳血管疾患と虚血性心疾患を含む循環器疾患は我が国の主要な死因の1つ。

死亡を引き起こすのみではなく、急性期治療や後遺症治療のために、個人的にも社会的にも負担は増大しています。。

特に脳卒中は「寝たきり」の主な要因になっていますので、循環器疾患の死亡・罹患率の改善は大事ですよね。

主な疾患の種類

【糖尿病】
糖尿病に肥満、高血圧、脂質異常症や喫煙の動脈硬化のリスクが加わると、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化を原因とする病気を発症しやすくなります。

【慢性腎臓病】
腎臓の機能低下や蛋白尿が、末期腎不全・透析の原因になるだけでなく、循環器病や死亡の原因にもなる事が指摘されています。

【不整脈】
不整脈とは、脈がゆっくり打つ、速く打つ、または不規則に打つ状態をいいます。

【虚血性心疾患】
動脈硬化や血栓で心臓に酸素・栄養がいきわたらず、運動やストレスで前胸部などに痛み、圧迫感を生じます。

【心臓弁膜症】
心臓にある4つの弁が、炎症や外傷などによって血流を妨げられ、心臓の活動に様々な支障をきたします。

【高血圧】
高血圧は血圧が高いという1つの症状で、くり返し測っても正常値より高い場合のみ、高血圧症と診断されます。

【脳卒中】
脳の血管がつまったり破れたりして起こります。死因の上位を占め、3大生活習慣病のひとつと言われています。

【腎不全】
腎臓の機能がおちると老廃物を排泄できなくなり、体内に有害なものが溜まって様々な症状を引き起こします。

【大動脈瘤と大動脈解離】
大動脈が膨らんだり、壁が裂けることで起こる病気です。破裂や解離は緊急性の高い重症の病気です。

【下肢静脈瘤】
下肢の表面の静脈が膨らむ病気です。比較的軽い症状にあわせた治療が行われています。

【閉塞性動脈硬化症】
足の血管の動脈硬化で、充分な血流が保てなくなる病気です。歩行時に足のしびれ、痛み、冷たさを感じます。

【閉塞性血栓性血管炎】
末梢動脈が細くなったり血栓ができたりして十分な血液が保てなくなる病気です。バージャー病とも呼ばれます。

【肺高血圧症】
肺動脈の血圧が高くなり、心臓と肺の機能に障害をもたらす病気で、厚生労働省より難病指定されています。

【動脈硬化】
脂質が動脈にたまるなどの原因で新細胞が作られなくなり、血管がつまって心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。

【心不全】
心臓のポンプの働きが弱くなり、全身へきれいな血液を上手に送れない状態で、種々の症状がでてきます。

【周産期心筋症】
心臓病でなかった女性が妊娠・出産で、突然、心不全を発症

循環器疾患のある人にも納豆は効果がある?

なち
なち

じゃあ循環器疾患がすでにある人がこれから食べたら回復傾向が見られるのかな?

国立がん研究センター

今回の研究では、循環器疾患になった人をのぞいて検討しています。循環器疾患にかかった方で、血液を固まりにくくする薬を飲んでいる方については、納豆は、その作用を弱めてしまいますので、今回の結果はあてはまりません。
なち
なち

すでに薬を服用していると逆に良くないという事なんですね。

どうでしたか?長年に渡る研究で納豆の効果が証明され、これからも毎日納豆を食べて行こうと思いました!

安価で手に入る納豆で健康が維持できるのは私たちにとってとても嬉しい情報となりました。